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エアシャワーの価格

目次

クリーンルームや無菌室への異物混入リスクを下げるために、エアシャワーの導入・更新が必要です。しかし本体価格だけを見ていると、後から設置工事費やフィルター交換費がかさみ「予算を大幅にオーバーしてしまった」というケースも少なくありません。

本記事では、エアシャワー導入を検討する際に把握しておくべき価格相場と費用構成、コストを抑える方法などを解説します。

エアシャワーの価格相場

平均価格1,620,000円
最低価格1,060,000円
最高価格2,180,000円
※参照元:2025年8月12日時点:Metoree公式HP(https://metoree.com/categories/air-shower/
※Metoreeに記載の最高価格・最低価格・平均価格を抜き出して記載しています。
※税不明です。

一般的な価格帯

人用エアシャワーのうち、1~2名が一度に通過できる標準片吹きタイプは、ポータブル仕様で40万~50万円程度、ステンレス筐体やHEPA二段フィルターを備えた据付型で85万~200万円程度が相場です。

物品用(パスボックス併設型)は開口幅が広く搬送機器と連動するため、同じ風量でもファン出力・ノズル数が増え、人用より高くなります。医薬・半導体向けでULPAフィルターやインターロック強化など、GMPに準拠したカスタム品は400万円を超えるケースもあります。

※参照元:2025年9月5日時点:AXELショップ公式HP(https://axel.as-1.co.jp/asone/s/I0010800/
※AXELショップ公式HPからポータブル仕様の最低価格・最大価格、ステンレス筐体やHEPA二段フィルターを備えた据付型の最低価格・最大価格を参照して記載しています。

中古品・レンタルの価格と注意

中古市場では、製造後5~10年経過したステンレス筐体モデルが新品に比べ低価格で流通しています。ただし、分割搬入の際にパネルやガスケットの再シール処理が必要になり、再組立費が発生する可能性があるので留意が必要です。

短期の増産対応や建屋改修時にはレンタルという手段もあります。レンタルの場合、ポータブル仕様を5日単位や10日単位で、2万円台からの貸し出しが主流。搬出入・調整費は借主負担となるほか、HEPAフィルターに寿命が残っていても返却時に未使用扱いとされないため、長期利用だとかえって割高になるケースもあります。

中古・レンタルいずれも保証は限定的で、耐久部品の劣化リスクを想定し、メーカーに保守点検可否を問い合わせてから契約するのが安全策です。

※参照元:AXEL公式HP(https://axel.as-1.co.jp/asone/d/2-9669-01-60/

初期費用に含まれる項目とは?

本体価格とオプション機能

本体費用には標準フィルター・制御盤・ドア機構が含まれますが、自動ドア化、光電センサー式インターロック、風量可変インバーターなど、オプションを追加すると一気にコストが上昇します。

音声ガイダンスや外部設備連携I/Oを求める医薬・食品系ユーザーの場合、制御盤がカスタムとなり追加費用が発生するケースも。

一方向通過、片吹き固定ノズルといった最小構成に割り切れば、本体価格を削減できるため、導入目的と衛生基準を整理したうえでオプションを精査するのが大切です。

輸送費・設置工事費の有無

据付型エアシャワーは200kg程度の重さがあり1~2tトラックでの搬入が必要です。そのための輸送費が必要で、遠距離になるほど費用が高くなるので考慮しておきましょう。

設置工事は組立・レベル調整・シール処理・試運転まで含めた工事費が発生。床埋め込み型などでアンカー打設や床段差解消材が必要な場合は、土木・内装費が追加されるため、躯体改修の要否を現地調査のタイミングで確認しておくと余計な出費を防げます。

電気工事や現場環境の
調整コスト

エアシャワーは200V三相1.5kWクラスのファンモーターと照明を持つため、電源工事には分電盤から盤内配線・漏電ブレーカーが含まれ、その分の工事費がかかります。

また、クリーンゾーン側と室外側の気圧差を維持するために、空調ダンパー改造や差圧計増設が必要になる場合は、空調工事費が発生。既設間仕切りを切り欠いてエアシャワーを組み込むようであれば、パネル再加工・気密シールの内装費が別途必要となる点にも注意しましょう。

ランニングコストと維持費

フィルター交換や清掃の
頻度と費用について

プレフィルターは1~3か月ごとに洗浄(水洗い可)、HEPAフィルターはおよそ1~2年で交換するのが一般的です。ポータブル型のHEPAフィルターは1枚約9万~10万円、プレフィルターは約2千~6千円で市販されています。

標準片吹きタイプでは、HEPAフィルターを2枚使用するモデルも多く、交換部材費だけで18万~20万円となるため、年間で約9万円程度が維持費として必要。定期清掃を外部業者に委託する場合は別途費用が発生するので注意しましょう。

※参照元:2025年9月5日時点:モノタロウ公式HP(https://www.monotaro.com/k/store/エアシャワーフィルター/

故障時の修理費と
保守契約の有無

異物混入や経年劣化によりファンモーターのベアリング交換やインバーター基板の載せ替えなどが発生することがあるため、修理費がかかることがあります。

国内メーカーでは保守契約として定期点検を提供していることがあるものの、有償の場合が多いため確認が必要です。中小メーカーの場合は点検窓口が代理店経由となり、即日対応が難しいケースもあるので注意しましょう。導入前に部品の国内在庫体制や24時間受付窓口の有無を確認しておくと、エアシャワーのダウンタイムによる損失リスクを低減できます。

電気代や消耗品の
ランニングコスト

標準1.5kWモーターを1日8時間、月22日稼働させた場合の消費電力量は年間約3,170kWhとなり、電力単価30円/kWhで試算すると約9.5万円です。

照明がLEDに置き換わっていない旧型では消費電力が増えるため、更新時にはLED化やブラシレスモーター採用機を選び、電力コストを抑制すると長期的な経済効果が得られます。

消耗品としてはノズル用シリコンパッキンやドアパッキンが2~3年ごとに劣化するので、交換部材費がかかることを念頭に置いておくと良いでしょう。

コストを抑える導入方法

中古導入やリース・レンタルの
活用法

突発的な増産や期間限定プロジェクトであれば、ポータブル型の短期レンタルや3年リースが有効です。レンタルは初期費用ゼロで始められる反面、フィルター寿命が残っていても返却時に資産化できないため、使用期間が1年を超える場合は残価設定リースの方が割安になることも。

中古品は購入時の運搬費や再組立費を考慮しても新品よりも低価格で導入でき、費用を最小限に抑えたい場合に向いています。ただしGMPなど厳格なバリデーションが要求される現場では、履歴が不明な中古品は適格性評価が通りにくいため避けるのが賢明です。

メーカーや代理店選びの
比較ポイント

価格だけでなく保守拠点の距離、フィルターの汎用性を含めて比較しましょう。

大手メーカーはパーツ供給が10年以上と長い一方、導入費が割高になることもあります。専業メーカーや代理店は小回りが利き、仕様変更の自由度が高いものの、部品が専用品の場合は長期コストが読みにくいことがあります。

複数社の見積条件を比較し、「初期価格+10年の維持費」を資産ライフサイクルコストとして洗い出すのがポイントです。

複数台導入時の価格交渉のコツ

同一仕様を3台以上まとめて発注する場合、メーカー側は板金治具や制御盤設計が共通化されるため、1台あたりのボリュームディスカウントが期待できるでしょう。

交渉の際はフィルターやガスケットなど消耗品を含めた長期購買契約を合わせて提示すると、部材一括調達による原価低減を提案しやすくなります。支払条件を前倒し(例:出荷前に50%など)にすることで利払いコストを抑えられるため、メーカーが値引きしやすい余地を生み出すことが可能です。

エアシャワーを導入する際の
注意点

導入前には「設置スペースの床荷重」「クリーンゾーンとの気圧バランス」「作業者動線」を必ず現場で確認しましょう。

床埋め込み型はアンカー位置と配管ルートを誤ると、後施工アンカー補修に追加費用が発生します。納入検収時に風速・粒子数・差圧を測定し、目標仕様を満たしているかレポート化すると、後々のISO監査やクレーム対応がスムーズです。

本サイトでは、工場別におすすめの業務用エアシャワーメーカーを掲載しています。導入を検討する際の参考にしてください。

エアシャワーの価格
についてのまとめ

エアシャワーの価格は、仕様や設置条件によって大きく変動します。単なる本体価格だけでなく、設置費用や運用コストも含めたトータルコストを把握することが重要です。導入目的に合わせた適切な選定で、費用対効果の高い導入を目指しましょう。

さらに詳しくエアシャワーについて知りたい方は、次の記事もあわせてご覧ください。

工場別
業務用エアシャワーメーカー3選
食品工場への
導入なら
食品工場の導入実績3,800台以上※1
HACCPに適した衛生環境をサポート
三共空調
三共空調公式HP
引用元:三共空調公式HP
(https://sankyo-ku.co.jp/advice.html)
  • 床には耐水性に優れたステンレスを採用し、フィルターも抗菌・防カビ仕様を選択可能。水や湿気が多い食品工場で長期にわたり衛生状態を保ち、HACCP対応も円滑
  • 現場組立式と柔軟なサイズ・レイアウト調整により、狭い搬入路や限られた設置スペースにも対応でき、食品工場への後付け導入もスムーズ
主な仕様内容
主なフィルター 制菌防カビ仕様中性能フィルター
HEPAフィルター
風速 制菌防カビ仕様中性能フィルター:25m/sec以上
HEPAフィルター:20m/sec以上
集塵性能 記載無し
捕集性能 ・中性能フィルタ:0.4~0.7μm粒子に対して40~50%以上
※70~80%以上となる高性能フィルタの選定も可能
・HEPAフィルタ:0.3μm粒子に対して99.97%以上
標準の床材 ステンレス
ジェット風 両側面+天井の3方向
電子部品工場への
導入なら
高い除塵性能と除電効果で
清浄度クラスISO5レベルに対応
日立産機システム
日立産機システム公式HP
引用元:日立産機システム公式HP
(https://www.hitachi-ies.co.jp/products/cleanair/airshower/high_efficiency/index.html)
  • 広範囲へのエアジェットの吹き付けが可能な独自技術を実装。粉塵一つも許されない電子部品工場に向く、風速30m/s±20%※2による除塵で品質の安定化を実現
  • プラズマクラスターイオンによる除電で着衣への異物の再付着を抑制するだけでなく、電子部品に致命的な放電リスクも減らすことができ、製品不良を低減
主な仕様内容
主なフィルター HEPAフィルター
風速 30m/s ±20%※2
集塵性能 記載無し
捕集性能 0.3μm粒子にて99.99%以上
(HEPAフィルター搭載)
標準の床材 建築床
ジェット風 片吹き
清掃工場への
導入なら
長年の集塵技術を活かした
粉塵環境特化の設計
アマノ
アマノ公式HP
引用元:アマノ公式HP
(https://www.amano.co.jp/kankyo/product/dc/dc_o/js-30.html)
  • 1951年から工場向けの集塵機を開発・製造してきた技術を活かすことで、一般的なエアシャワーでは対応しきれないほど塵埃が多い現場でも、粉塵の持ち出しを防ぎ、清掃負担・メンテナンスコストを軽減
  • グレーチング下部に溜まった粉塵は、掃除機※3を使えば手を汚さずに一括回収でき、従業員の健康リスクなど二次被害を防止
主な仕様内容
主なフィルター HEPAフィルター
風速 記載なし
集塵性能 99%以上(重量法)
捕集性能 0.3μm粒子99.97%以上
(DOPテスト)
標準の床材 記載無し
ジェット風 記載無し

※フィルターの種類:
制菌防カビ仕様中性能フィルター:空気中の微粒子(約1μm以上)を除去しつつ、菌の繁殖やカビの発生を抑える機能を持つフィルター。食品・医療・クリーンエリアなどの衛生管理に有効。
HEPAフィルター:0.3μm以上の微粒子を99.97%以上の高精度で捕集できる高性能フィルター。クリーンルームや精密機器、医薬品製造などに使用される。
※集塵性能とは:空気中の粉塵をどれだけ装置全体で取り除けたかの割合。/捕集性能とは:フィルターなどがどれだけ粉塵を捕まえたかの割合。
※1:※三共空調公式HP(https://sankyo-ku.co.jp/quality.html)(2000年~2024年の実績)
※2:初期における平均値。
※3:別売り。

工場別
業務用エアシャワー
メーカー3選