業務用のエアシャワーメーカー専門メディア|エアブーン
業務用のエアシャワーメーカー専門メディア|エアブーン » エアシャワーの基礎知識 » エアシャワーにおける「差圧」の重要性とは?

エアシャワーにおける「差圧」の重要性とは?

目次

クリーンルームの衛生環境を保つエアシャワーですが、その効果を維持するには「差圧」の管理が重要です。本記事では、エアシャワーにおける差圧の役割や、管理を怠るリスク、適切な対策について分かりやすく解説します。

エアシャワーにおける「差圧」の基本的な役割

そもそも「差圧」とは?

差圧とは、壁や扉などで仕切られた2つの空間における、空気の圧力の差を指す言葉です。空気は気圧が高い場所から低い場所へと流れる性質を持っているため、この仕組みを利用して室内の空気の流れを制御できます。工場や研究所などのクリーンルームにおいては、外部の汚染された空気が侵入するのを防ぐために、あえて室内の気圧を高く設定することが一般的です。これにより、目に見えない微細なチリやホコリが隙間から入り込むのを遮断する効果が期待されています。

エアシャワーとクリーンルームの気圧バランス

エアシャワーは、清浄度の低い一般エリアから清浄度の高いクリーンルームへ入場する際に、衣服に付着した異物を吹き飛ばすための設備です。このとき、エアシャワー内の気圧は、クリーンルーム内よりも低く、外の前室よりも高く設定されるケースが見られます。このように段階的な気圧差を設けることで、ドアが開いた際にも、清浄な空間から汚染された空間へと空気が一方通行で流れるようになります。気圧のバランスを正しく保つことは、エアシャワー自体の機能を十分に発揮させるためにも重要な要素となるでしょう。

差圧管理が不適切な場合に生じる主なリスク

外部からの異物・微粒子の流入

エアシャワーやクリーンルームの差圧管理が適切に行われていないと、空間の気圧バランスが崩れてしまうことがあります。仮にクリーンルーム側の気圧が低くなってしまった場合、ドアの開閉に伴って外部の空気が室内に引き込まれてしまうかもしれません。その結果、外気に含まれるチリやホコリ, 微生物などの異物が室内に直接流入する原因になります。特に、高い衛生管理が求められる現場においては、こうしたわずかな空気の逆流が大きなトラブルに発展する可能性も考えられます。

室内の清浄度(クラス)の低下

室内の気圧バランスが崩れることは、クリーンルーム全体の清浄度(クラス)を維持できなくなるリスクにもつながります。本来であれば、エアシャワーで異物を除去し、一定の気流によって部屋の清潔さが保たれる仕組みになっています。しかし、差圧が逆転したり低下したりすると、室内の空気循環が乱れてしまい、清浄度の規格を満たせなくなる場合があるのです。これにより、製造している製品への異物混入や、検査精度の低下といった実害が生じる恐れがあるため注意が求められます。

エアシャワーの差圧を適正に維持するためのポイント

差圧計を用いた定期的な測定と点検

差圧管理におけるトラブルを未然に防ぐためには、差圧計を用いた日常的な測定と点検が欠かせません。エアシャワーやその周辺の壁に設置された差圧計を確認し、設定された基準値内に収まっているかを日々記録することが推奨されます。もし基準値から大きく外れている場合は、機器の不具合や気流の異常が起きているサインかもしれません。このように、数値として視覚的に管理を続けることで、目に見えない空気の変化を素早く察知し、適切な初期対応につなげることが可能となります。

フィルター(プレ・HEPA)の定期的な清掃・交換

エアシャワーの差圧が変動する主な原因の一つとして、内蔵されているフィルターの目詰まりが挙げられます。エアシャワーにはプレフィルターや高性能なHEPAフィルターが搭載されており、これらがチリやホコリを捕集することで清浄な風を送り出しています。しかし、長期間使用を続けるとフィルターにゴミが溜まり、空気の通り道が狭くなって差圧に異常をきたすことがあるのです。性能を維持するためには、メーカーの推奨する周期に従って、定期的な清掃や部品交換を行うことが大切でしょう。

まとめ

エアシャワーにおける差圧は、クリーンルームへの異物侵入を防ぎ、空間の清浄度を保つために非常に重要な役割を担っています。管理が不適切になると、外部からのチリやホコリの流入を招き、製品の品質低下や衛生面のトラブルを引き起こすリスクが生じかねません。そのため、日頃から差圧計の数値をチェックし、フィルターの清掃や交換などのメンテナンスを継続して行うことが求められます。適切な差圧管理を行い、クリーン環境を安定して維持できるように努めましょう。

当サイトでは、導入環境や業界の基準に合わせて厳選したエアシャワーメーカーを紹介しています。自社の運用に最適な一台を見つけるための参考にしてください。

工場別
業務用エアシャワーメーカー3選
食品工場への
導入なら
食品工場の導入実績3,800台以上※1
HACCPに適した衛生環境をサポート
三共空調
三共空調公式HP
引用元:三共空調公式HP
(https://sankyo-ku.co.jp/advice.html)
  • 床には耐水性に優れたステンレスを採用し、フィルターも抗菌・防カビ仕様を選択可能。水や湿気が多い食品工場で長期にわたり衛生状態を保ち、HACCP対応も円滑
  • 現場組立式と柔軟なサイズ・レイアウト調整により、狭い搬入路や限られた設置スペースにも対応でき、食品工場への後付け導入もスムーズ
主な仕様内容
主なフィルター 制菌防カビ仕様中性能フィルター
HEPAフィルター
風速 制菌防カビ仕様中性能フィルター:25m/sec以上
HEPAフィルター:20m/sec以上
集塵性能 記載無し
捕集性能 ・中性能フィルタ:0.4~0.7μm粒子に対して40~50%以上
※70~80%以上となる高性能フィルタの選定も可能
・HEPAフィルタ:0.3μm粒子に対して99.97%以上
標準の床材 ステンレス
ジェット風 両側面+天井の3方向
電子部品工場への
導入なら
高い除塵性能と除電効果で
清浄度クラスISO5レベルに対応
日立産機システム
日立産機システム公式HP
引用元:日立産機システム公式HP
(https://www.hitachi-ies.co.jp/products/cleanair/airshower/high_efficiency/index.html)
  • 広範囲へのエアジェットの吹き付けが可能な独自技術を実装。粉塵一つも許されない電子部品工場に向く、風速30m/s±20%※2による除塵で品質の安定化を実現
  • プラズマクラスターイオンによる除電で着衣への異物の再付着を抑制するだけでなく、電子部品に致命的な放電リスクも減らすことができ、製品不良を低減
主な仕様内容
主なフィルター HEPAフィルター
風速 30m/s ±20%※2
集塵性能 記載無し
捕集性能 0.3μm粒子にて99.99%以上
(HEPAフィルター搭載)
標準の床材 建築床
ジェット風 片吹き
清掃工場への
導入なら
長年の集塵技術を活かした
粉塵環境特化の設計
アマノ
アマノ公式HP
引用元:アマノ公式HP
(https://www.amano.co.jp/kankyo/product/dc/dc_o/js-30.html)
  • 1951年から工場向けの集塵機を開発・製造してきた技術を活かすことで、一般的なエアシャワーでは対応しきれないほど塵埃が多い現場でも、粉塵の持ち出しを防ぎ、清掃負担・メンテナンスコストを軽減
  • グレーチング下部に溜まった粉塵は、掃除機※3を使えば手を汚さずに一括回収でき、従業員の健康リスクなど二次被害を防止
主な仕様内容
主なフィルター HEPAフィルター
風速 記載なし
集塵性能 99%以上(重量法)
捕集性能 0.3μm粒子99.97%以上
(DOPテスト)
標準の床材 記載無し
ジェット風 記載無し

※フィルターの種類:
制菌防カビ仕様中性能フィルター:空気中の微粒子(約1μm以上)を除去しつつ、菌の繁殖やカビの発生を抑える機能を持つフィルター。食品・医療・クリーンエリアなどの衛生管理に有効。
HEPAフィルター:0.3μm以上の微粒子を99.97%以上の高精度で捕集できる高性能フィルター。クリーンルームや精密機器、医薬品製造などに使用される。
※集塵性能とは:空気中の粉塵をどれだけ装置全体で取り除けたかの割合。/捕集性能とは:フィルターなどがどれだけ粉塵を捕まえたかの割合。
※1:※三共空調公式HP(https://sankyo-ku.co.jp/quality.html)(2000年~2024年の実績)
※2:初期における平均値。
※3:別売り。

工場別
業務用エアシャワー
メーカー3選