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トンネル型エアシャワーとは

目次

従業員数の多い工場では、始業時に大人数が同時にクリーンエリアへ入室するため、標準型のエアシャワーでは通過待ちの行列ができてしまうケースが少なくありません。この課題を解消する装置として選ばれるのが、通路自体を長く確保したトンネル型エアシャワーです。

本記事では、トンネル型エアシャワーの構造や向いている現場、選定時のチェックポイントについて解説します。

トンネル型エアシャワーとは

標準型との構造の違い

トンネル型エアシャワーは、標準型のように「入室→送風→退室」を停止した状態で行うのではなく、作業員が通路の中を歩きながら除塵を受けられる構造のエアシャワーです。

通路の両側面と天井にノズルが並び、通過中の作業員に対して連続的にジェットエアが吹き付けられます。通路を長くとることで、標準型では収容しきれない同時通過人数を1台で処理できる点が最大の特徴です。

標準型は1〜2人用が中心なのに対し、トンネル型は大人数が連続して通過するケースも想定した設計となっており、始業ラッシュや休憩明けの入室ピークに強い装置と言えます。

除塵の流れ

作業員は入口側から通路に入り、そのまま歩いて出口側へ抜けます。通過中に側面・天井のノズルからジェットエアが噴射され、衣服や身体に付着した粉塵を吹き飛ばす仕組みです。

吹き飛ばされた粉塵は、床のグレーチングから吸引され、HEPAフィルターで捕集されたうえで再び循環に戻ります。作業員が立ち止まる必要がないため、通過効率が高い点が、標準型との運用面での大きな違いです。

機種によっては、通路の途中にセンサーを配置し、効率的に運転を制御する仕組みも搭載されています。

トンネル型エアシャワーが
向いている現場

大規模工場・従業員数の多い現場

導入効果が期待できるのが、従業員の数が多い大規模工場です。始業時の入室が集中しても、通過待ちの列を作らずに全員をスムーズにクリーンエリアへ導けます。

食品工場・医薬品工場・電子部品工場など、シフト制で一斉入室が発生する業種では、標準型を複数台並べるよりトンネル型1台のほうが省スペースかつコスト効率の良い構成になるケースも少なくありません。

大型製品・台車搬入が発生する現場

台車や大型パレットで資材を搬入する現場でも、トンネル型は有効です。通路の幅と高さを広く取れば、人と搬入物を同じ経路で通過させることも可能になります。

ただし、この場合は物品への除塵能力が不足しないよう、ノズル配置と風速設計を業種要件に合わせて調整することが前提となります。

トンネル型エアシャワーを
選ぶときのチェック項目

通路長と同時通過人数

選定でもっとも重要なのが、ピーク時に何人を何秒で通過させたいかという運用条件の整理です。通路長が長いほど1人あたりの除塵時間を確保できますが、その分設置スペースと初期コストも増えます。

通路長によって対応できる人数が変わるため、始業時の入室人数と目標処理時間から逆算し、余裕を持った通路長を検討することが大切です。

風速・ノズル数・気流方式

風速は20〜30m/sが標準的な範囲で、清浄度クラスに応じて必要な値が変わります。ノズル数と配置も除塵効率に直結するため、両側面+天井の3方向吹き出しを基本とし、業種要件によっては下方吹き出しを追加した構成が用いられます。

気流方式は循環型が主流ですが、扱う粉塵の量や粒子径によっては、一部を排気型に切り替える設計も選択肢となります。カタログスペックだけで判断せず、現場の粉塵条件と照らし合わせて仕様を確定することが失敗回避のポイントです。

設置スペースと搬入経路

トンネル型は通路を長くとる必要があるため、標準型と比べて設置スペースの確保が最初のハードルになります。既設建屋への後付けを検討する場合は、現場の梁下高さ・扉幅・搬入ルートを事前に採寸しておく必要があります。

本体は、分割搬入に対応した機種が多く用意されています。設置場所までの経路が狭い工場でも、事前調整で対応可能かをメーカーに確認しておくと安心です。

消費電力と電源仕様

ノズル数と送風機容量が大きい分、トンネル型は標準型よりも消費電力が高くなります。三相200Vが基本で、ブレーカー容量も余裕を持って設計する必要があります。

電源工事が別途発生するケースが多いため、機種選定と同時に電源仕様の確認と分電盤の空き容量チェックを進めておくと、導入スケジュールに遅れが出にくくなります。

まとめ

トンネル型エアシャワーは、大人数の同時通過に対応するために通路を長く確保した装置です。始業時ラッシュや休憩明けの入室集中に強く、大規模工場などで通過待ちの列を作らない除塵設備として選ばれています。

選定時は、同時通過人数と通路長のバランス、風速・ノズル配置、電源仕様、設置スペースを総合的に検討することが失敗を避けるポイントです。

以下のページでは、業界ごとの導入実績に強みを持つエアシャワーメーカーを紹介しています。自社の規模や運用条件に合った1台を見つけるための参考としてお役立てください。

工場別
業務用エアシャワーメーカー3選
食品工場への
導入なら
食品工場の導入実績3,800台以上※1
HACCPに適した衛生環境をサポート
三共空調
三共空調公式HP
引用元:三共空調公式HP
(https://sankyo-ku.co.jp/advice.html)
  • 床には耐水性に優れたステンレスを採用し、フィルターも抗菌・防カビ仕様を選択可能。水や湿気が多い食品工場で長期にわたり衛生状態を保ち、HACCP対応も円滑
  • 現場組立式と柔軟なサイズ・レイアウト調整により、狭い搬入路や限られた設置スペースにも対応でき、食品工場への後付け導入もスムーズ
主な仕様内容
主なフィルター 制菌防カビ仕様中性能フィルター
HEPAフィルター
風速 制菌防カビ仕様中性能フィルター:25m/sec以上
HEPAフィルター:20m/sec以上
集塵性能 記載無し
捕集性能 ・中性能フィルタ:0.4~0.7μm粒子に対して40~50%以上
※70~80%以上となる高性能フィルタの選定も可能
・HEPAフィルタ:0.3μm粒子に対して99.97%以上
標準の床材 ステンレス
ジェット風 両側面+天井の3方向
電子部品工場への
導入なら
独自のパルス気流と強力な除電で
清浄度クラスISO5レベルに対応
日本エアーテック
AAS-1810-1型
引用元:エアーテック公式HP
(https://www.airtech.co.jp/products/airshower/prod_1341/)
  • パルスジェットノズルによる間欠的な波動風を照射する独自技術を実装。微粒子一つも許されない電子部品工場に向く、脈動風と天井気流による除塵で品質の安定化を実現
  • 静電気除去(イオナイザー)機能と帯電防止仕様で着衣への異物の再付着を抑制するだけでなく、電子部品に致命的な放電リスクも減らすことができ、製品不良を低減
主な仕様内容
主なフィルター メイン:HEPAフィルター / プレ:不織布フィルター
風速 吹き出し風速:約 25 m/s
集塵性能 風量:約 23 m³/min(循環回数:約 505 回/時)
捕集性能 0.3μm粒子にて99.99%以上
(HEPAフィルター搭載)
標準の床材 SUS(ステンレス)パンチング床
ジェット風 パルスジェット+天井エアーカーテン風(両側面+天井)
清掃工場への
導入なら
長年の集塵技術を活かした
粉塵環境特化の設計
アマノ
アマノ公式HP
引用元:アマノ公式HP
(https://www.amano.co.jp/kankyo/product/dc/dc_o/js-30.html)
  • 1951年から工場向けの集塵機を開発・製造してきた技術を活かすことで、一般的なエアシャワーでは対応しきれないほど塵埃が多い現場でも、粉塵の持ち出しを防ぎ、清掃負担・メンテナンスコストを軽減
  • グレーチング下部に溜まった粉塵は、掃除機※2を使えば手を汚さずに一括回収でき、従業員の健康リスクなど二次被害を防止
主な仕様内容
主なフィルター HEPAフィルター
風速 記載なし
集塵性能 99%以上(重量法)
捕集性能 0.3μm粒子99.97%以上
(DOPテスト)
標準の床材 記載無し
ジェット風 記載無し

※フィルターの種類:
制菌防カビ仕様中性能フィルター:空気中の微粒子(約1μm以上)を除去しつつ、菌の繁殖やカビの発生を抑える機能を持つフィルター。食品・医療・クリーンエリアなどの衛生管理に有効。
HEPAフィルター:0.3μm以上の微粒子を99.97%以上の高精度で捕集できる高性能フィルター。クリーンルームや精密機器、医薬品製造などに使用される。
※集塵性能とは:空気中の粉塵をどれだけ装置全体で取り除けたかの割合。/捕集性能とは:フィルターなどがどれだけ粉塵を捕まえたかの割合。
※1:※三共空調公式HP(https://sankyo-ku.co.jp/quality.html)(2000年~2024年の実績)
※2:別売り。

異物混入・製品不良リスクを低減!
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