工場の異物混入対策としてエアシャワーの導入を検討する際、「製品の出荷ラインを止められない」「長期間の施工による生産ラインのダウンタイム(停止時間)は避けたい」という課題に直面するケースは多くあります。本記事では、工場の稼働を止めずに短工期でエアシャワーを導入・設置するためのポイントや注意点、柔軟な施工に対応しているおすすめのメーカーについて詳しく解説します。
工場の生産スケジュールに影響を与えずにエアシャワーを設置するには、工事期間の短縮や施工方法の工夫が欠かせません。ここでは、稼働を止めずにエアシャワーを導入するための主な3つの手法について解説します。
工場内での設置工事時間を極力短くするための最も確実な方法は、メーカーの工場であらかじめ組み立てられた完成品モデル(一体型モデル)を導入することです。現地での組み立て工程を最小限に抑えることで、設置作業そのものをわずか数時間程度で完了させることができます。
現地に到着した後は、指定位置へ設置して電源やセンサーの配線接続を行うだけで稼働可能な状態にできるため、現場での作業による作業音やゴミの飛散を最小限に抑えることが可能です。搬入経路の寸法に問題がない場合は、完成品モデルの導入が最もスムーズな選択肢となります。
平日の生産ラインがフル稼働している工場では、土日祝日などの定期休業日や深夜帯といった「非稼働時間帯」を利用して短期集中で設置工事を行うのが一般的です。施工を非稼働時間内に収めることで、日中の通常操業や出荷作業にまったく支障をきたさずに施工を完了できます。
こうした短期工事を成功させるには、メーカーや施工業者との事前打合せを緻密に行い、搬入から据え付け、電気工事、動作確認までの工程をタイムスケジュール化しておくことが重要です。休日・夜間工事に柔軟に対応できるサポート体制を備えた業者を選定しましょう。
大きな建屋工事や壁の解体作業を伴う本格的なクリーンルーム新設工事を行うと、工期が長くなり現場の稼働停止が避けられなくなります。そこでおすすめなのが、既存の前室や通路などの開口部を活用し、後付けで設置できるコンパクトな後付けモデルの選定です。
既存の出入り口の枠組みや扉部分を活かしてエアシャワー本体を据え付けるタイプであれば、建屋の大掛かりな改修工事を行う必要がありません。工事範囲を最小限にとどめることで、工期を劇的に短縮しつつコスト削減も同時に実現できます。
工場が稼働している状態で工事を進める場合、生産環境への悪影響やトラブルを防ぐための事前の準備と配慮が不可欠です。ここでは、施工時に注意すべき3つのポイントについて解説します。
エアシャワーの本体や部材を作業エリアへ持ち込む際、搬入経路上に製品や原料が配置されていると衝突事故や汚れの原因になります。搬入口から設置場所までの動線をあらかじめ確保し、搬入ルート上の整理整頓を行っておくことが大切です。
また、設置工事中に発生するホコリや粉塵が稼働中の生産ラインや保管中の製品に付着しないよう、ビニールシート等による徹底した防塵養生を行う必要があります。クリーン度が要求される環境での工事では、仮設パーテーションを設置するなどの粉塵飛散防止対策を施工業者に義務付けましょう。
本体の物理的な設置工事が終わった後も、すぐに通常の生産を開始できるとは限りません。風速の確認やセンサーの動作確認、インターロック機能の調整といった「試運転・調整作業」を行うための時間をスケジュールに組み込んでおく必要があります。
特に厳格な清浄度が求められる衛生管理区域では、設置完了後にエアシャワーを作動させて室内空気を清浄化する(クリーンアップする)時間も考慮しておかなければなりません。試運転から稼働再開までの流れを事前に確認し、操業開始に確実に間に合うタイムスケジュールを組みましょう。
工事期間中や設置直後は、これまでの入退室動線が一時的に変化するため、現場の従業員や搬入業者が混乱するおそれがあります。あらかじめ工事期間中の仮動線や立ち入り禁止エリアを明示し、社内周知を徹底しておくことがトラブル防止につながります。
また、エアシャワー設置完了直後からスムーズな運用を開始できるよう、利用開始日までに正しい使い方(手挙げ、回転、送風時間等)や運用ルールを周知しておくことも重要です。混乱なく運用へ移行できるよう、ハード面とソフト面の両方で準備を進めましょう。
「短期間で工事を終わらせたい」「生産ラインを止めずに後付けで設置したい」とお悩みの方には、現場の状況に合わせた柔軟な施工力とオーダーメイド対応に強みを持つ「三共空調」がおすすめです。

搬入経路や前室のスペースが狭い工場では、完成品のまま機器を持ち込むことが困難な場合があります。三共空調のエアシャワーなら、パーツを細かく「分割搬入」し、現場で迅速に組み立てを行う柔軟な現場組立て対応が可能です。
狭い搬入路やエレベーターを利用せざるを得ない既存工場であっても、建屋を壊すことなく省スペースで搬入・組み立てができるため、施工時間を大幅に短縮し、現場の稼働への影響を最小限に抑えることができます。
三共空調では、導入先の稼働状況や生産計画に寄り添った施工スケジュール調整を行っています。「土日の休業日中に設置を完了させたい」「夜間の非稼働時間を使って工事したい」といった工場特有の施工日時の要望にも柔軟に相談対応してくれます。
専門知識と実績のあるスタッフが事前の現地調査から工事完了まで一貫してサポートしてくれるため、限られた工事時間内でも確実かつ安全な施工を行ってくれる点が大きな魅力です。
既存の工場にエアシャワーを後付けする場合、周囲の壁やドア、既存のインターロック機器との「取り合い(取りつけ部の合い具合)」が問題になることが多々あります。三共空調は自社製造の強みを活かし、設置場所のミリ単位の寸法調整や特殊レイアウトの設計に対応可能です。
直進方向での設置が難しい狭小スペースへの屈曲レイアウト提案や、既存の壁面を活かしたカスタマイズなど、工場ごとの建屋構造に合わせた最適な1台を提案してもらえるため、無理なく短工期での導入を実現できます。
工場の稼働を止めずにエアシャワーを導入するためには、完成品モデルの採用や分割搬入による現地組み立て、休日・夜間の集中施工といった施工方法の工夫が非常に有効です。また、施工時の養生対策や試運転スケジュールの確認など、現場の操業に影響を与えない計画づくりが成功のポイントとなります。
稼働中の工場への後付け設置や短工期での施工を成功させるには、現場の条件に合わせて柔軟な施工・設計を行ってくれるメーカーを選ぶことが近道です。以下のページでは、工場の状況に応じたおすすめのエアシャワーメーカーを紹介していますので、ぜひ比較検討にお役立てください。

| 主なフィルター | 制菌防カビ仕様中性能フィルター HEPAフィルター |
|---|---|
| 風速 | 制菌防カビ仕様中性能フィルター:25m/sec以上 HEPAフィルター:20m/sec以上 |
| 集塵性能 | 記載無し |
| 捕集性能 | ・中性能フィルタ:0.4~0.7μm粒子に対して40~50%以上 ※70~80%以上となる高性能フィルタの選定も可能 ・HEPAフィルタ:0.3μm粒子に対して99.97%以上 |
| 標準の床材 | ステンレス |
| ジェット風 | 両側面+天井の3方向 |

| 主なフィルター | メイン:HEPAフィルター / プレ:不織布フィルター |
|---|---|
| 風速 | 吹き出し風速:約 25 m/s |
| 集塵性能 | 風量:約 23 m³/min(循環回数:約 505 回/時) |
| 捕集性能 | 0.3μm粒子にて99.99%以上 (HEPAフィルター搭載) |
| 標準の床材 | SUS(ステンレス)パンチング床 |
| ジェット風 | パルスジェット+天井エアーカーテン風(両側面+天井) |

| 主なフィルター | HEPAフィルター |
|---|---|
| 風速 | 記載なし |
| 集塵性能 | 99%以上(重量法) |
| 捕集性能 | 0.3μm粒子99.97%以上 (DOPテスト) |
| 標準の床材 | 記載無し |
| ジェット風 | 記載無し |
※フィルターの種類:
制菌防カビ仕様中性能フィルター:空気中の微粒子(約1μm以上)を除去しつつ、菌の繁殖やカビの発生を抑える機能を持つフィルター。食品・医療・クリーンエリアなどの衛生管理に有効。
HEPAフィルター:0.3μm以上の微粒子を99.97%以上の高精度で捕集できる高性能フィルター。クリーンルームや精密機器、医薬品製造などに使用される。
※集塵性能とは:空気中の粉塵をどれだけ装置全体で取り除けたかの割合。/捕集性能とは:フィルターなどがどれだけ粉塵を捕まえたかの割合。
※1:※三共空調公式HP(https://sankyo-ku.co.jp/quality.html)(2000年~2024年の実績)
※2:別売り。