クリーンルームでの作業において「何を持ち込んではいけないのか分からない」という悩みを抱えていませんか?クリーンルーム内では、厳密な持ち込み禁止ルールが定められています。本記事では、エアシャワー通過時に持ち込み禁止となる具体的な物品(普通紙や段ボールなど)と、その理由について詳しく解説します。また、業務に必要な物品をどうしても持ち込む際の正しい対策についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
クリーンルームの最も重要な基本原則は、室内を清浄に保つために、不要な物品や粉塵の出る物を「持ち込まない」ことです。この原則を守らなければ、いくら設備を整えても清浄度を維持することはできません。入室前には必ずエアシャワーを浴びて、衣服の表面に付着した塵埃を吹き飛ばす手順を踏みますが、これだけで万全というわけではありません。
なぜなら、静電気によって強く付着したホコリや、衣服の繊維、髪の毛などは、エアシャワーの風だけでは完全に取り除けない課題があるからです。そのため、エアシャワーの効果にのみ依存するのではなく、発塵の原因となる物品を事前に制限し、適切な対策を講じることが極めて重要になります。
クリーンルーム内では、業務用のメモや記録であっても普通紙の持ち込みは禁止されています。普通紙は、紙を構成する短い繊維や、紙を白く見せるために添加されている顔料(白い粉)が非常に脱落しやすく、これが目に見えない発塵の大きな要因となって空間を汚染してしまうためです。また、発塵性が高い段ボール紙も同様の理由から持ち込み禁止対象に指定されています。
さらに、筆記用具として一般的な鉛筆についても、芯の粉が飛散して汚染の原因となるため持ち込みが禁止されており、代替としてボールペンを使用するルールが定められています。
作業に必要なもの以外、特にスマートフォンなどの私物は持ち込み禁止品に該当します。私物は外部の汚れを直接持ち込むリスクが高いため、エアシャワーに入る前にはポケットの中身などを確認し、持ち込んでいないか最終確認を徹底する必要があります。
業務上どうしても書類などの事務用品を持ち込む必要がある場合は、発塵を防ぐための代替品を活用します。具体的には、「クリーンペーパー(無塵紙)」や専用の「クリーン用紙」、そして筆記具としては「ボールペン」を使用することがルールとして推奨されています。また、試料や薬品の容器などの物品を持ち込む際は、エアシャワーを通す前に専用の不織布(ベルクリンなど)を使用し、アルコールまたは水で表面を丁寧に拭き上げて清浄化する必要があります。
さらに、人に付随する対策として、防塵服の連続着用は菌の繁殖や汚れの蓄積に繋がるため、毎日清潔なものに交換して衛生管理を徹底することも、異物持ち込み防止において重要なポイントとなります。
クリーンルームの清浄度を保つためには、エアシャワーの利用だけでなく、普通紙や私物といった発塵要因の「持ち込み禁止ルール」を厳守することが非常に重要です。専用のクリーン用品の使用や事前拭き上げの運用ルールを現場で今一度再確認し、異物の持ち込みを防止することで、現場全体の品質向上に繋げていきましょう。

| 主なフィルター | 制菌防カビ仕様中性能フィルター HEPAフィルター |
|---|---|
| 風速 | 制菌防カビ仕様中性能フィルター:25m/sec以上 HEPAフィルター:20m/sec以上 |
| 集塵性能 | 記載無し |
| 捕集性能 | ・中性能フィルタ:0.4~0.7μm粒子に対して40~50%以上 ※70~80%以上となる高性能フィルタの選定も可能 ・HEPAフィルタ:0.3μm粒子に対して99.97%以上 |
| 標準の床材 | ステンレス |
| ジェット風 | 両側面+天井の3方向 |

| 主なフィルター | メイン:HEPAフィルター / プレ:不織布フィルター |
|---|---|
| 風速 | 吹き出し風速:約 25 m/s |
| 集塵性能 | 風量:約 23 m³/min(循環回数:約 505 回/時) |
| 捕集性能 | 0.3μm粒子にて99.99%以上 (HEPAフィルター搭載) |
| 標準の床材 | SUS(ステンレス)パンチング床 |
| ジェット風 | パルスジェット+天井エアーカーテン風(両側面+天井) |

| 主なフィルター | HEPAフィルター |
|---|---|
| 風速 | 記載なし |
| 集塵性能 | 99%以上(重量法) |
| 捕集性能 | 0.3μm粒子99.97%以上 (DOPテスト) |
| 標準の床材 | 記載無し |
| ジェット風 | 記載無し |
※フィルターの種類:
制菌防カビ仕様中性能フィルター:空気中の微粒子(約1μm以上)を除去しつつ、菌の繁殖やカビの発生を抑える機能を持つフィルター。食品・医療・クリーンエリアなどの衛生管理に有効。
HEPAフィルター:0.3μm以上の微粒子を99.97%以上の高精度で捕集できる高性能フィルター。クリーンルームや精密機器、医薬品製造などに使用される。
※集塵性能とは:空気中の粉塵をどれだけ装置全体で取り除けたかの割合。/捕集性能とは:フィルターなどがどれだけ粉塵を捕まえたかの割合。
※1:※三共空調公式HP(https://sankyo-ku.co.jp/quality.html)(2000年~2024年の実績)
※2:別売り。